メイジの転生録



 

2015年 日本

制作: unbreaktell

制作ツール: RPGツクール2000

DL: http://www.geocities.jp/vipkohaku2015/entry31.html

プレイしたバージョン: Ver1.0 (表記なしのため暫定)

※プレイ方法に関してはhttp://www10.atwiki.jp/vip_rpg/pages/491.htmlを参照されると分かりやすいです。

  魔黒 理人。おのれの存在意義を見出だせず、孤独に夜の巷をさまよう青年。ある夜、突然の襲撃により途絶必至の窮地に陥った彼は、謎の声の導きにより異能の力を持つ「メイジ」として目覚める。新たな力に覚醒した彼が出会うのは、雷を自在に操る実力者「ブラウ」とその信奉者「ラド」、悲しいさだめを背負う少女「レイネ」、謎の組織・宿命元老院の騎士「エクスハティオ」。強敵との戦い、運命のぶつかり合いを繰り返すうち、理人はやがて前世から続く因果そのものに立ち向かうこととなる…。

 

 VIPRPG紅白2015にて発表され、瞬く間に話題となった衝撃的作品。

 2005年に公開された第一作「メイジの悲劇嘆」、約10年の期間を経てお披露目となった第二作「メイジの因果録」から続く、運命をめぐる壮大な物語。

  破天荒ながらすさまじい熱量を持つシナリオ、個性の塊とかそういうレベルではなく一度見たら忘れられないキャラクター、快適なインターフェイスと、多方面からの魅力が渾然一体となって襲いかかってくる怪作です。同じ敵と繰り返し戦うことで経験を積み対応策を得るシステムや、否が応でも盛り上がるBGM、敵味方の必殺技演出など、「ゲームって気持ちいいものなんだ」と久々に感じられる作品でした。

 

 また、プレイヤーの疑問と驚愕を引きずりながら疾走し続けるシナリオは言うまでもなく、唯一無二なカリスマを持つライバルのブラウさん、彼のためには文字通り血を流すのも厭わないラドさん、仏語教師ながら英語?に堪能?なエクスハティオ先生などキャラクターも魅力的な人物ばかりです。個人的には主人公リヒトくんの世知辛い境遇とタフさがとても好きなので、レイネちゃん(たち)と幸せになって欲しいと思ったり。

 あと単車下人こと圧倒的強キャラのヱドロ「さん」なくして、このゲームは語れない。バイクのシーンはもはや伝説。

 

 運命、因果、悲劇、異能バトル、逆境、圧倒的強者との戦い、そして祝福。

 上記の語句に心惹かれる方には、ぜひともプレイをオススメしたい作品です。その際は「転生録」から始めても楽しいですが、余裕があればシリーズ作品に触れてから遊ばれると、もっと新鮮な驚きがあるかもしれません。

 

※2016.11.26 追記:

作者様のTwitterで新作「メイジの百騎録」の制作情報が公開されています。

 

 

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